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JCD NOW!

JTBコミュニケーションデザインの様々な取り組みをご紹介します。

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JCD社員が考えるニューノーマルな社内コミュニケーションのつくりかた

コミュニケーションの渦を広げるオンラインコンテンツ“JCD PICKS”

社内モチベーションやインナーコミュニケーションの活性化を提案している会社として、自社内の活性化にも力を入れて取り組んでいるJCD。今年5月からは社内の活動として "JCD PICKS"という新たなオンラインコミュニケーションの場を作り、トライアルとして運営を開始している。その立ち上げメンバーである全社の人事を担当する杉本と、東京のプロモーション事業のプランナーである開地、また、大阪でプランナーとして働く齊藤に、活動の経緯や内容、これからのニューノーマルな社内コミュニケーションの作り方について語ってもらった。

対談の様子
本対談は、オンラインで実施しました

コロナ禍で感じた
社内コミュニケーションの必要性

杉本
まず、そもそも所属もエリアも違うこの3人がなぜ始めたかについては、2018年から取り組んでいた「ダイバーシティ委員会」という社内の組織活性化に取り組むプロジェクトが発端でした。ダイバーシティ推進や社員のロイヤルティ向上を目的にしたこのプロジェクトの中で、開地と齊藤は「社内のコミュニケーションの活性化」をミッションとしたチームで活動してくれていました。

この活動自体は2019年度を区切りとして一度終え、2020年度から再スタートする予定だったのですが、コロナ禍でなかなか活動ができなかったんです。4月以降、当社は在宅勤務中心のワークスタイルにシフトしていきましたが、在宅勤務になると業務に必要なコミュニケーションは適度にされていたとしても、業務で関わらない部署や人との雑談や、セレンディピティ(偶発的)な出会いが希薄となり、結果として会社内の"共創"もなくなってしまうのではないかという危機感がありました。また、"会社のため"ということだけでもなく、リアルで会えない状況で、純粋に"オンライン上で何か面白いことができないか"という想いがありました。

開地
誰かとブレストして仕事を作っていくというチャンスが減ってしまったなということは私も感じていて、このままの状態が続くと仕事の質自体も下がってしまうという怖さがありました。そんなきっかけもあって、横のつながりが持てるコミュニケーションの場が、プランナーとしても、社員としても、必要だと思っていたんです。

社名の通り「コミュニケーション」が強みの会社で、特にお客様の課題解決を担っている人間としては、この自社の課題解決にチャレンジしてみない手はないのではないかと。 杉本と「新しいコミュニケーションが生まれるキッカケになるようなことを、していかないといけないよね」と話している中で、齊藤が「やりましょう!」と勢いをつけてくれて、スタートした感じですね。

齊藤
会社の規模が大きくなるにつれて、一人ひとりの個性を主張したり、理解し合えたりする場の設定は難しくなる傾向にあります。だからこそ、"JCD PICKS"のような、個人にスポットライトが当たる仕組みや、気軽に意見を言い合える、表面的ではないコミュニケーションの場を作りたいと私も思っていたんです。

「人・企画・アイディア」を
「オンライン×ワイガヤ×配信型」でつなげるコンテンツ、"JCD PICKS"

第10回「ニューノーマルな夏祭りの普遍と進化を考える」
第10回「ニューノーマルな夏祭りの普遍と進化を考える」の模様

齊藤
"JCD PICKS"はオンライン会議システムを使い、リアルタイム配信型・ディスカッション形式で、LIVE感を楽しんでもらう形のコンテンツ。業務外の活動であり、仕事を終えてから集まる社内コミュニケーションの場です。社員であれば誰でも参加できます。毎回テーマを決めて、5月から8月現在、12回にわたって実施しています。ファシリテーターが進行し、コメンテーターがテーマについて意見を言い合う様子を配信したもので、リアルタイムにチャットでオブザーバー参加する人もいれば、ラジオのように"ながら聞き"する人もいます。また、リアルタイムではなくても後日アーカイブを視聴する社員もいるなど参加形態もいろいろです。

開地
ビジョンは、「人・企画・アイデア・つながりが進化し続けるオンラインコンテンツ(場)を作りたい!」。変化に強いJCDを作るため、垣根のないメンバーと好きなテーマを通じて、互いの知識をアップデートしあう、そんな「オンライン×ワイガヤ×配信型」番組としてスタートしました。これからのニューノーマルを探る各回のテーマに沿ったニュースや情報を、互いに共有しあい、フラットな議論を通じて、「組織知や集合知を高めていく」ことを狙っています。様々な社員が集うJCDならではの環境づくりとして、オンラインでワイガヤしながら気軽に参加でき、JCD社員が仕事で感じていることや、新しいアイデアの種などをみんなで話せる場にしようと思いました。

杉本
"JCD PICKS"は起案から実際の本番まで、約2週間で形にしていきました。業務外の活動とはいえ、もちろん上長やシステム部門に利用許可などはとりましたが、相談したときは快く了承してもらいました。このような社員の自発的な活動に協力してくれる風土がJCDにはあると改めて感じた機会でもありました。

"JCD PICKS"のこれまでのテーマで、個人的に印象的だったのは、第1回目の「WITHコロナのコミュニケーションと働き方の変化はどうなる?」です。立ち上げたばかりなのに、私たち以外にもまず参加者が集まってくれたことに、こういう場はあっていいのだと、求めている人がいるのだと、手応えを感じました。年齢層や役職、エリア拠点も様々ですし、海外研修から帰ってきたばかりの社員、育児中で普段なかなか業務外コミュニケーションに参加できない社員も参加しています。オンラインでも、みんながそれぞれ自分の思いや考えを語ってくれていれば自ずと、ひとつの場となり、チャンネルになるのだなと実感しました。

開地
最近では新入社員が積極参加してくれた回もありました。オブザーバーがひたすらチャットで自分たちの意見や考えを書き込んだり、雑談に花が咲き盛り上がったりすることもあり、意図しない成果も実感でき、それはそれで楽しい場になってきましたよね。

齊藤
これまでは、部署や業務内容が違う社員とは会話するきっかけがあまりなかったのですが、"JCD PICKS"でやり取りをし、その後、エレベーターなどで実際に会ったときに、挨拶や雑談などしやすくなったということもありました。

開地
ディスカッションしてきたテーマは、「ニューノーマルなレジャー消費」「ワークトランスフォーメーション/新しいオフィスの在り方」「ニューロ(脳科学)ビジネス」など、ニュースタイル・ニュービジネスなどの中からピックアップしてきましたが、その中でこの人はこの分野に強いんだなということがわかることもあるので、声がかけやすくなりましたね。逆に、参加してくれた人から、企画の相談を受けたこともありました。雑談が入り口ではありますが、仕事の面でも波及効果は出始めていると感じています。

運営していくなかで見えてきた課題が
新たなモチベーションに

杉本
「人・企画・アイデア・つながりが進化し続けるオンラインコンテンツ(場)を作りたい!」というのは、ビジョンとして今も変わりませんが、ただ1点、やりながら感じているのは、"オンラインだけでなくてもいい"ということです。"JCD PICKS"を始めたときは、オンラインがニューノーマルになるだろうと思ってやってきたのですが、ニューノーマルは今後もずっと変わり続けていくと思っています。"JCD PICKS"はオンラインだからできたことでもあるのですが、そうではなくて、もっと手触り感とか密度とか、スピード感をもって創発していきたいという目的であれば、リアルな場でやった方が成果が上がることもあると思います。今回の"JCD PICKS"はあくまで一つの場であり、トライアルケースでしかありません。それがもっともっと広がり、進化していって、心理的安全性の高い場づくりだったり、どんな人がどんな意図をもって集まってきても繋がることができたり、ラボ的に知識を深め合ったり、刺激されて意識が向上したり、発見があったり・・・そんな多様でサスティナブルな場づくりをこの先もしていきたいです。

齊藤
私はエリアの垣根を越えて、このチームと活動できることがとにかく楽しいんです。自分が積極的に行動できていなかった部分もあるのですが、今までエリア・部署横断的にフラットな関係のチームで動く機会があまりなかったからかもしれません。"JCD PICKS"の運営を通じ、ファシリテーションやコミュニティづくりにチャレンジさせてもらったことで、成長できたことが多くありました。当社の仕事はチームプレーがほとんどです。そんな中、互いの強みや弱みを知って個を活かし合う前提ではじめて、いいものを目指すことができる・・・そんな「良いチームのあり方」を先輩方から学ぶことができています。これからは、"JCD PICKS"という場に限らず、チームメンバーや参加者を増やしていき、もっと大きな渦にしていきたいです。例えば、約1600人の社員全員が1人1回はコメンテーターで参加したり、社外にもこの活動が取り上げられたりするくらい、渦を大きくできたらいいなと思っています。

開地
もっと自己研鑽やビジネスの発見の場になるように、いろいろな人を巻き込んでいきたいです。ただ、社内のコミュニケーション課題の達成の面では、"JCD PICKS"だけでは足りていないとも感じています。"JCD PICKS"は、自発的に手を上げてくれる人たちや、積極的なコミュニケーションが好きなタイプの人たちのほうが参加しやすい仕組みになっているという声も聞こえていますし・・・今後は、もっと気楽に雑談や気晴らしだけでもいいくらいの意図せずに出会えるオンラインの場づくりにも新しくチャレンジしてみようと思います。

きっとこのような社内コミュニケーション課題は他の会社でも抱えていることだと思いますし、今後、仕事としてご提案していく機会も作っていきたいですね。

杉本
その場づくりを、目的に応じて、どうデザインしたり使い分けていくのか。変化を楽しみ、それに適応しながら今後の活動に活かしていければと思っています。また、運営メンバーが入れ替わっていったとしてもこういったことが継承されていくような文化形成も、合わせて考えていきたいですね。

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