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フレキシブルデバイスの材料と加工技術の展示会「JFlex」初開催

「曲がる・伸びる・つながる」
5G時代に貢献するフレキシブルデバイスの専門展

2019年1月30日(水)~2月1日(金)東京ビッグサイトにて、株式会社加工技術研究会と株式会社JTBコミュニケーションデザインは、フレキシブルデバイスの材料と加工技術の展示会"JFlex"を初開催しました。JFlexは、2018年で開催10周年を迎えた「プリンタブルエレクトロニクス」の展示会を更に発展させ、リニューアル開催したものです。

デジタル技術や IoT社会の進展により、モノづくりの価値は、製品機能やスペックだけでなく、体験的価値・意味的価値へシフトしています。これまでは、「薄くて軽い」素材や加工技術が重宝されてきましたが、近年では、さらに新しい機能として「曲がる」素材や「伸びる」素材に注目が集まっています。

その背景として、例えばヘルスケア分野では、ひとのバイタルセンシングを測るウエアラブル端末に、単なるデータ収集・分析だけでなく、付け心地やデザイン性の高いスマート端末が求められています。また自動車業界では、ラグジュアリな内装デザインと一体感を持たせた大型曲面ディスプレイや、ドライバーの健康を見守るシートセンサなど、「曲面」や「伸縮性」をもつ素材へのニーズが高まっていることがあります。

このように、ひとにやさしく、且つ、インタラクティブな製品や技術開発への関心と広がりがあるいま、「フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス」は黎明期であり、「JFlex」として日本の新たな展示会を開催することで、日本から世界へ、フレキシブルデバイスの材料と加工技術を広める発信拠点となりたいという思いで、今回、初開催に至りました。

展示ブース

当日は、出展者57社・団体が集まり、多くの新製品・新技術が会場に並びました。

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JFlexアワード開催

JFlex2019では、第1回JFlexアワードを発表。グランプリには、「POSH WELLNESS LABORATORY」が選出され、1月31日には表彰式が開催されました。

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<グランプリ>POSH WELLNESS LABORATORY
ドライバーバイタル情報をセンシングすることで、自動車事故回避に役立つシートベルトカバーセンサを出展。JFlexのメインテーマである、実用的なフレキスブルデバイスの好例を示した点が高く評価されました。

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JFlex パネルディスカッション

チェアスキーの元日本代表選手である夏目堅司氏、リハビリテーションセンターの専門家である河島則天氏、帝人フロンティアセンシング 代表取締役社長の澤田泰輔氏の3名をお迎えして、「スポーツ・リハビリ用装具の現状と、フレキシブルデバイス&材料への期待」と題したパネルディスカッションが行われました。

「スポーツ」や「リハビリ」といった分野における、センシングを活用したデータ利用の可能性、またそれを支える装具やデバイスの課題や未来について、それぞれの立場、また日々接する現場の声として、非所に興味深いトークセッションとなりました。

スポーツの分野では、夏目氏が選手として実際に使用したことのある装具のお話や、いま世界で進むスポーツにおけるデータ活用を例に日本でも「こんなデバイスがあるとよい」という意見をお聞きでき、リハビリの分野では、河島氏が現在開発中のデバイスである「歩行アシスト」のお話が飛び出すなど、リアルな現場の声が聞ける貴重な機会となりました。

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担当者インタビュー

Q.今回初開催となったJFlexが終了しましたが、担当者としての手ごたえは?

A.昨年まで開催していた、モノづくりの「印刷」というプロセス技術をテーマアップした展示会「プリンタブルエレクトロニクス」は、節目となる開催10年を機にコンセプトを変え、今年から「JFlex」として新しくスタートしました。 「JFlex」は、プロセス技術にこだわらず、5G時代を意識した「曲がる・伸びる・つながる」デバイスをつくるための材料・技術の展示会です。コンセプト設計からブランディング、実行委員の選出など、展示会の基盤づくりにはとくに時間を費やしましたが、チームのサポートもあり、初開催を迎えることができました。

展示会の内容としては、過去の展示会でターゲットとしていた「印刷技術」も含むものとしたため、「プリンタブルエレクトロニクス」展から継続して出展いただくケースがあった一方、新規の出展者は全体の35%に及びました。POSH WELNESS LABORATORY社や村田製作所社など、シートベルトセンサやフォーダブル・スマホなど最終製品をイメージした出展者が増えたことで、素材からデバイスまでの一連の展示を見ていただける会場で、来場いただく方にもわかりやすい展示会になったのではないかと思っています。

Q.出展者の方からはどのような声がありましたか

A.出展者の方からは、
「曲面への加飾成型技術や加飾フィルムを扱う展示会「3次元表面加飾技術展」と同時開催しており、自社は曲面へのインクジェットの印刷技術を出展したので非常にシナジーがあり良かった。」
「展示内容がアカデミックで専門的すぎるかと思ったが、研究・開発職など、専門的な技術に関心がある来場者が多く良かった。」
「ガラスの曲げ加工の展示をしたところ、 韓国の大手メーカーに関心を持ってもらえた。」
といったご感想をいただきました。

Q.この展示会を通して、今後、世界に向けてどのようなメッセージを発信していきたいですか?

A.「フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス」という技術分野は、これからのデジタル社会、IoT社会においては非常に重要で、市場規模の拡大が見込まれています。自動車や家電、ウエアラブル端末などの次世代デバイスには、フレキシブルエレクトロニクスの技術の結晶が集約されており、各社凌ぎを削って現在開発が進められている状況です。たとえば、電子回路に使われる「プリント基板」ですが、これまでの硬い基板に対して、5G時代のデバイス開発の中で、軽くて、薄くて、曲げることもできる「フレキシブルプリント基板(FPC)」に関心が高まっています。自動車のワイヤーハーネス(電線)が薄いフィルム基板で実現できれば、クルマをさらに軽くすることができ燃費も向上、また工場での作業効率も改善することができます。いますぐ実現する技術ではないですが、出展者や講演者のスピーチをお聞きしてそんな未来が遠くないことを予感しました。

さらに今回のJFlexでは、人間がより健康で豊かに生きる「ウエルネス社会」の実現というメッセージを打ち出しました。今後の少子高齢化社会も見据えると、病気やけが、障害といったことは、すべての人に今後起こる可能性があります。そんなときに生活をより豊かにしてくれるデバイスやテクノロジーがあれば、きっと誰もが使ってみたいと思うことでしょう。今はまだ試作品や開発段階ですが、フレキシブルデバイスの技術発展が、「ウエルネス社会」の実現の一助となるのではないかと思っています。今回、RDS社の元チェアスキー選手、夏目氏を招いてパネルディスカッションに参加いただいたことも、その取り組みのひとつです。これからの展示会はグローバルという視点だけでなく、「ダイバーシティ」という視点も取り入れていくことが必要ではないかと感じています。

今後は、JFlexの認知を高めていきながら、まだ世の中にない「フレキシブルX」を発信する場として、成長させていきたいと思います。

■「JFlex2019」開催概要

  JFlex2019ロゴ

  • 日     時  2018年1月30日(水)~2月1日(金)
  • 会     場  東京ビッグサイト 東2-3ホール
  • 主     催  株式会社加工技術研究会
  • 共     催  株式会社JTBコミュニケーションデザイン
  • 来 場 者 数  43,622名(同時開催展含む)
  • 公 式 サイト  http://www.convertechexpo.com/category.html#jflex

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