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JCD NOW!

JTBコミュニケーションデザインの様々な取り組みをご紹介します。

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プロが語る、ハイブリッドイベントの進化

オンライン併用で、イベント効果の可能性は無限大に

  1. 2020年度のイベントの約8割がオンライン対応
  2. 手法・ツールはどう選ぶ?
  3. 視聴者・参加者を飽きさせないためのコツは?
  4. マーケティング効果を最大化させるためには 
  5. オンラインだからこそグローバルに。世界のVIPの登壇も!?
  6. お客様の課題にあわせて、オンライン/ハイブリッドイベントを進化させる

昨年からのコロナ禍の影響により、従来のイベントをオンラインに切り替えて行う企業が増えています。一方で「効果があがらない」「マンネリ化している」「参加者を飽きさせないための工夫はないか」等の声もきかれます。これまで幾多の種類のイベントに携わってきたイベントプロデューサー吉井が、その進め方や効果を上げるコツ、参加者の心をつかむテクニックを語ります。

2020年度のイベントの約8割がオンライン対応

JTBコミュニケーションデザイン(JCD)では、以前からオンデマンド配信イベントやライブ配信イベントといういわゆる「オンラインイベント」を手がけていました。当初は、リアルイベントに参加できない方に一方的に配信するという方法が主流でしたが、2020年からのコロナ禍で、オンラインイベントがある意味進化を遂げ、双方向のコミュニケーションができるような手法が注目されるようになってきたと思います。2020年は、これまで蓄積してきたオンラインイベントのノウハウについて、サイト記事やセミナーにて詳しく話をさせていただき、非常に多くの反響やお問い合わせをいただきました。

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JCDでは2020年度、約4000件ほどの各種MICEを実施し、そのうち実に約8割がオンライン/ハイブリッドイベントでした。内容としては、企業イベントであればマーケティング・プロモーションイベント、ハイブリッド株主総会、また入社式・表彰式・研修などの社内イベント、国際会議などのコンベンション、展示会のようなビジネスマッチングを目的としたイベント、地方の食の魅力発信を目的に全国をつないだライブ配信イベント等、様々な目的・形式のものをお手伝いしています。

今までリアルイベントを中心にやってきたことをオンラインで行うことが求められたのですが、なかでも"株主総会"は開催が義務付けられている中で早期からハイブリッド実施を求められたイベントとなります。JCDとしてこれまでに企業の株主総会をリアルイベントでも多くサポートさせていただいていましたので、ハイブリッドイベントに切り替えてもその経験やノウハウで対応してきました。実際に株主総会の会場に来る方と、オンラインで参加する方に向けての案内は異なりますし、高いセキュリティや来場者の方への感染症対策などさまざまな要求がありましたが、それらの課題をクリアしながら、開催しました。

また、社員を同じ場所に集められないという中での社内イベントのご相談も多くありました、例えばリモートワーク下で社員をモチベートする機会が失われている中で表彰式イベントをオンラインやハイブリッドで実施したり、キックオフイベントや、入社式・内定式、新入社員研修をオンラインで実施したりするケースも多かったと聞いております。

ハイブリッドイベント(表彰式)の事例
ハイブリッドイベント(表彰式)の事例

■事例詳細:https://event.jtbcom.co.jp/case_event/online/case_event-1777/

オンラインイベントの経験の中で、リアルならではのメリットが浮き彫りになったこともあり、直近では、その時の各地域の状況によって可能な規模・会場・開催形式でリアルで集まり、それらの複数拠点を中継でつなぐような形、もしくは、メイン拠点でだけ集まって各地域の出演者とリモートでつなぐ、というようなハイブリッドイベントのご提案・実施をすることも増えています。

手法・ツールはどう選ぶ?

まず、オンライン/ハイブリッドイベントと一口に言ってもその開催手法には様々なパターンがあります。リアルを基本にして一部をオンラインでつなぐ手法や、リアル会場を複数繋ぐ手法、感染症対策としてリアル参加者を少なめにしてリモート参加者同士を結ぶ手法など。その時々のニーズあわせてベストな手法を考えることが大切なのはいうまでもありません。

ハイブリッドイベントの開催パターン例
ハイブリッドイベントの開催パターン例

また、ツール選びについて。オンラインの場合は、主催企業様が使っている既存のツールをベースに考えることも多いですし、新たなツールを提案し組み立てていく場合もあります。既存のシステムを使用する場合は、実際使用される担当者様のサポートができるようにこちらでそのシステムを把握し適した機能選定や使い方をお伝えしています。JCDではきちんとお客様の達成したい目的に立ち返って1つずつ組み立て、オーダーメイドのご提案をしています。

既存のツールで完結することもできますが、そうなるとご担当者様自らが操作いただくスキルも必要ですし、それだけではできないものを補うリアルな機材・スタッフが必要なこともあります。適したツールやプラットフォームをご紹介したら終わりというわけではなく、配信時のサポート体制はどうなっているのかというところも考慮しています。

はっきり申し上げて、オンラインイベントは準備が8割です。事前の仕様確認を行い、採用したツールやプラットフォームが本当に配信できるのかをテストし、講演者がきちんとオンラインで入ることができるか、事前の準備にエネルギーを費やします。

視聴者・参加者を飽きさせないためのコツとは?

昨今、オンラインイベントが当たり前になった中では、参加者を飽きさせない工夫を凝らす、企業のブランドやメッセージを訴求するための演出など、求められることも増えてきました。JCDでは、リアルでなくてもオンラインの特性を生かし、伝えたいメッセ―ジを最大限伝えたり、「参加者のココロを動かす」「参加者同士の交流を生む」にはどうすべきか?という観点でも様々な試行錯誤を重ねてきました。本記事ではその一部をご紹介します。

たとえば当日の演出面。販売代理店向けの表彰イベントを例にとると、ライブ配信の模様だけでなく、企業の幹部クラスの方がその代理店へ行って感謝の気持ちを伝えている動画を差し込んで場面を変化させたり、オンラインで優秀者へ感謝のコメントを直接伝えたりと様々な方法でメッセージを伝えています。バーチャル背景を使ってCGの背景にプレゼンターを立たせて、離れていてもまるで同じ空間の中にいるように見せるような、臨場感のある演出も好評をいただきました。

また、こんな形で参加者のコメントや絵文字がリアルタイムで表示されるような仕掛けもあるんですよ。まるで某動画サービスみたいですよね(笑)。

オンライン視聴者のインタラクティブな参加画面の例(社内研修にて使用したデモ画面)
オンライン視聴者のインタラクティブな参加画面の例
(社内研修にて使用したデモ画面)

ただしコメントの校閲ができないので、ネガティブなワードを極力避けたい場合はどうするかなど、工夫の必要はありますが、今後はこういったインタラクティブなオンラインイベントが増えてくると考えています。

次に、視聴者・参加者を飽きさせないためには、進行方法にもコツがあります。リアルイベントでは一人で進行するのが一般的だったかもしれませんが、オンラインイベントの場合は2人で進行することをおすすめします。

見ている側は一方的に話をされ続けると飽きてしまいます。もう1人進行役がいることで、その人が聞き役にもなるので、視聴者も一方的に話を聞いている感じにならなくなります。プレゼン役の方にとっても、相槌があるととっても話しやすくなるんですね。先日実施した社内セミナーで、2名の掛け合い形式で実施したときもわかりやすいと好評でした。

また、チャットで質問を受けながら進行することもあると思うのですが、チャットを追いながらプレゼンするのは、とても大変です。プレゼン役の方はプレゼンに集中し、もう1人の進行役の方がタイムリーに質問をチャットで返したり、タイミングをみてその質問をアシストするなどすれば、ライブ感がより発揮できますし、途中でアクシデントがあったときもフォローがしやすくなります。

マーケティング効果を最大化させるためには

イベントを実施してその効果を測る必要があるというのは大前提で、効果測定が重要なことはリアルでもオンラインでも変わりません。但し、効果測定のやり方は変わってきていると思います。

オンラインイベントでは、参加した方向けにアンケートフォームを送信するなどし、そこに入力してもらって集計する・・・といった形でリアルと違って事後アンケートをデジタル化することのメリットがあることは想像していただけると思います。さらに、リアルイベントに参加した人は基本的に終わるまで会場にずっといますが、オンラインイベントではつまらないと思ったらすぐに離脱できるので、より精緻な視聴データが取得できます。最近では"誰が見たか"を超えて"誰がどの部分を見たか"さらにはアーカイブ配信を併用すると"誰がどの部分を何度見たか"を解析することができるようになりました。このデータがあれば、顧客の興味分野やニーズがより明確になり、効果的なマーケティング活動に役立てるようになりますし、イベント自体のコンテンツの改善にも役立てることができます。

もっと具体的にいうと、視聴回数だけでなくて視聴率、視聴者あたりの平均視聴時間、視聴完了率、質問送信率、クリック率などを解析し、データを蓄積していくことでイベントマーケティング活動の高度化をはかることができます。JCDオリジナルの自社配信サービスの「JCD Event Platform」においても、これらの機能は今後実装していく予定です。

オンラインでは早いフィードバックが得られるので、主催者側のPDCAのスピードもアップします。オンラインイベントで得たデータをどう生かしていくのかという活用方法も今後、高度化されていくかと思います。

効果測定手法の例
効果測定手法の例

オンラインだからこそグローバルに。世界のVIPの登壇も!?

コロナ禍で渡航制限がされている現在ですが、JCDは国をまたいだ国際会議のハイブリッド化についても経験してきました。国を超えてVIPを招待する場合、必然的にオンライン(バーチャル)登壇になるわけですが、現地でのVIPケア・サポートが必須となります。各国のVIPをバーチャルステージに登壇させたいけれど、現地に日本人スタッフを派遣してハンドリングすることが難しいとなると、クオリティコントロールや万一トラブルが起きたときのサポートをどうするかなど、不安要素が残りますよね。私たちはJTBの在外支店と連携し、オンラインイベントの配信実績のある会社と情報共有しながら準備をしました。

VIPですのでリハーサルに時間をあまりかけられず、「自分の執務室で行いたい」「会議と会議の間のこの時間帯で行いたい」などの要望にも対応しなければなりませんでしたが、諸条件を整えながら配信環境を手配し、きめの細かいサポートに務め、スムーズに進行することができました。今後も、移動の時間が取れないような海外のVIPに登壇してもらうようなイベントでは、オンライン・ハイブリッド化が主流になっていくと思います。

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企業様の多くがグローバル展開していく中で、全社の一体感を醸成する、もしくはその年のビジョンやミッションを会社から全支社に伝えるといった機会に、ハイブリッドイベントは非常に有効です。これまでは海外拠点の支社からゲストとして数人を日本に招いて交流するといった手法をとっていたかと思いますが、これからはハイブリッドイベントとして海外拠点全社員が今までより高頻度で繋がって、一体感を作ることのできる時代になっていくのではとも思っています。

お客様の課題にあわせて、オンライン/ハイブリッドイベントを進化させる

イベントプロデューサーである私たちとしては、世の中にあるオンラインプラットフォームのメリット・デメリットを把握した状態で、それぞれのサービスを中立な視点で評価し、お客様の目的達成にあわせてご提案していきたいと思っています。

音声と映像を、安全に配信するということはもう当たり前で、どうしたら関係者の方々がオンラインであってもスムーズに繋がれるのか、マーケティング効果が最大化できるのか、という部分が求められています。他にも「視聴者・参加者のココロを動かす」「参加者の偶発的な出会いとビジネスマッチングのチャンスを生む」など、様々なニーズをかなえる仕掛け、トラブルになったときにどう臨機応変に対応すればよいのか、などについてもトータルでご提案し、お客様と一緒にオンライン/ハイブリッドイベントの進化形を創りあげていきたいと思っています。

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