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岸博幸氏に聞く、2022年経済動向と企業が取り組むべきSDGs

アフターコロナ時代に企業そして社会が成長し続けるために必要なこととは

  1. 2022年、そしてアフターコロナに向けた日本経済の行方
  2. 企業は生産性を上げるために知恵を絞るべき。その2つのポイントとは
  3. 企業が取り組んでいくべきサステナビリティ推進
  4. 企業がSDGsに取り組む上での注意点と、目指すべきサーキュラーエコノミー

1 2022年、そしてアフターコロナに向けた日本経済の行方

古野:岸先生、本日はお忙しいところ、ご来社いただきありがとうございます。せっかくの機会ですのでいろいろお伺いしていきたいと思っております。よろしくお願いします。まず、新型コロナの影響を受けて早2年が過ぎようとしていますが、旅行会社である(株)JTB、そしてJTBグループ企業全体で、「人が移動できない、集まれない」という現状からビジネス上大変苦戦しています。 まさに今こそ、グループ各社が新たな領域に思い切って踏み込んでいくチャンスと捉えるべきだと思っていて、当社JTBコミュニケーションデザイン(JCD)も頑張っているところです。 昨年10月以降、コロナもやっと落ち着き始めたかと思われたのも束の間、今度はオミクロン株がまた一気に増えてきました。このような状況の中、2022年の日本の経済、その動向に関して先生はどのように見ておられるか、まずは冒頭お聞かせいただけますか?

岸氏:今日はよろしくお願いします。オミクロン株は一部の報道によると、感染力は強いけれども重症化する力は弱いんじゃないかという分析結果もありますから、スペイン風邪の時みたいに感染症流行の末期に出てくるものだと仮定するなら、この第6波が落ち着き始めたら、いよいよ「アフターコロナ」が徐々に始まってくると思います。今年の前半を通しては思うほど悪くないと思います。というのは、国は短期的には、補正予算で公費55兆円という異常な規模の予算を作っていますので、この補正予算が執行されれば需要はだいぶ上積みされますから。

古野:世の中的には、コロナが落ち着いたら景気や株価は元に戻ると期待している人が多いと思いますが、日本におけるアフターコロナでは経済活動の再開は期待できますか?ニューノーマルは当然意識しつつも、かつての経済状況に戻ってビジネスを続けていけるということでしょうか?

岸氏:いや、そこは私は非常に懐疑的です。そもそも日本は今、経済の生産性自体が低いので潜在成長率もずっと低いんです。今1%切っていますから。従ってこの状況の中で経済対策による需要が途切れたら、いい景気が長続きするはずはありません。ちょうどリーマンショックが終わったあともそうでした。リーマンショックはご承知のように、震源地はアメリカで影響が一番大きかったわけですが、その後ヨーロッパへ飛び火してユーロ危機になりました。あの時日本は案外影響は軽かったんです。 でもリーマンショック後数年の経済のパフォーマンスと、株価のパフォーマンスを見ると、実は日本が一番低いんです。だから今のままで生産性が低い状態を国が放置していると、リーマンショック後の二の舞を演じることになってしまう可能性は高いと思います。本当はこのコロナをきっかけにちゃんと生産性を上げて、潜在成長率を上げるっていうことをやらないといけないんです。従って政府は構造改革をもっと進めて、民間がいろいろ新しいことをどんどん自由にできるようにしないと駄目です。ただ、生産性上げる主体はあくまでも民間ですから、言い換えれば、自分の生産性を自分でしっかり上げている企業はある程度いい状況は当然維持できます。

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授  岸 博幸氏
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授  岸 博幸氏

古野:今のお話でいきますと、アフターコロナの時代は、国の政策が重要なのと合わせて、やはり各企業の自助努力といいますか、世の中の新しい流れを見据えてしっかり知恵を絞って、有事にも耐えうるコスト構造、そしてビジネスモデルにしていくことが大事っていうことをおっしゃっていると思います。当社のことを少し紹介させていただくと、JTBグループにありながら旅行業自体はやっていなくて、様々なコミュニケーションが必要とされる場面でのサービス提供を生業にしています。 ミーティング、コンベンションや、トレードショーなどのMICE領域の企画・運営業務ですとか、企業の広告・プロモーションのお手伝い、そして全国60か所以上のコンサートホールや文化施設の運営事業など含めて、リアルコミュニケーションに強みを持っています。しかし、一旦今回のようにパンデミックが起こってしまうと、リアルなコミュニケーション案件は多くが中止か延期になってしまいます。 昨年度は当社として黒字は確保しましたが、あの状況の中、既存の事業だけではそれは厳しかったと思います。その意味でも2年前からDX推進プロジェクトを発足させて、社内のSFAの更なるデジタル化もさることながら、当社事業のすべてをデジタルで提供できるようにしていくことに取り組んでいます。 密を避けるためにリアルでのイベントや行事ができない中、それでもお客様はどうしても実施しないといけない場合があります。例えば重要な学術集会や株主総会の運営とか、国家試験の実施とか当社が提供する全てのサービスは、デジタルを使ってお客様の目的が達成できるようにしておくことが必要だということです。その上で「どうしてもリアルコミュニケーションも必要だ」とおっしゃるお客様には、「もちろん元々得意分野ですから」ということでヒューマンタッチなサービスを提供します。敢えてその順番を意識して、質の高いサービス提供ができるくらいのデジタルソリューションへの切り替えを、今図っています。今後も、また「人が動けない、集まれない」状況が来ることを想定しながら、事業が継続できるための、そしてしっかり売り上げが立てられるための、サービスの在り方を模索しながら経営を進めていきたいと考えています。

2 企業は生産性を上げるために知恵を絞るべき。その二つのポイントとは

岸氏:そうですね。企業は知恵を絞って自助努力しないといけない、じゃあ具体的に今何をやれば生産性を上げられるかというと、その答えは、一つはまずデジタル化を進めることです。日本はそもそもがデジタル後進国だから急いで進めないと駄目だと、もうみんなが気付いているわけです。コロナは100年に一度の疫病と言われますが、こんなレアな外的ショックが起きると当然世の中にはかなりいろんな構造変化が生じます。まずDXが一気に進みましたね。全産業がこれを機に本気で取り組まないといけません。 90年代からデジタル化が世界的に進んだのですが、デジタル化の洗礼を世界で最初に受けた産業は音楽産業だと思います。 当時は回線が細くて送れる容量も少ない状況でした。用途も個人の楽しみが多かったと思います。個人間のコミュニケーションとか、コンテンツを楽しむというところですね。そうなると当たり前ですが、コンテンツのデータ容量が一番少ないほうがデジタル業界から「狙われる」わけです。それが音楽だったのですが、まさにデジタルの洗礼を受けてこの10年間でビジネスモデルは完全に変わりましたでしょ。

古野:確かに、You TubeやSpotifyのサブスクなどで楽しむ人も増えて、CDを買う人は減っているようです。

岸氏:ネット以前はレコード会社ごとにアーティストの発掘とか、楽曲を作ってレコード会社が持っているスタジオで録音する。CD製造設備もレコード会社各社が個別に持ち、CD販売店への流通網もレコード会社が個別に持つという、完全な垂直統合の縦割り構造を各メーカーごとにやっていました。そこにAppleのiTunesみたいな横割りのレイヤーが出だして、その儲かるレイヤー、つまりプラットフォームをネット企業に取られました。だから垂直統合で全部やっていたレコード会社は結局コンテンツだけをつくるっていう状況に追い込まれている。音楽の次にデジタルにやられたのはテレビ、そして新聞。同じようになっていますし、今その対策を一生懸命やっています。更に金融も同様の改革を迫られていますね。金融はメガバンクが支店で集めたお客さんを相手に一括した金融サービス全部提供するっていう完全な縦割り構造で、文字通りメガバンク構造にあったんですけれども、フィンテックが入ってきて、送金専門のプラットフォームとか、決済専門のプラットフォームとかがもう我が物顔です。全ての産業は間違いなくデジタルで横割りになっていかざるを得ないです。 だからJCDさんは、古野さんが最初におっしゃった、今の事業をデジタルでどう置き換えて提供していくかに取り組んでおられるところと、旅行以外の法人向けサービスをやっているっていうのは、すでにプラットフォームに十分になっていて、今後チャンスが広がるなと思うわけです。

岸氏:もう一つは、やはりこれも日本が遅れているイノベーションです。実は日本の大企業の過去30年ぐらい見ると、明らかにその前よりイノベーションを起こしているといえる企業は確実に少なくなっています。 多分これから米中の覇権争いがより一層激しくなりますから、それに応じたかたちで経済システムの競走っていうのも始まると思います。これも結構大変だということです。そのイノベーションのためのビジネスモデルの進化がすごく大事だなと思っています。

古野:イノベーションですね。一つの手法として取り組んでいることがありまして。それは、SDGsの17のゴールと169のターゲットがありますが、特に169のターゲットを読み込んでいくと、新しいビジネスのアイデアというか、イノベーションのヒントがあるように感じています。 当社の事業全部に、先ほど言いましたDX推進とあわせて、SDGs達成に貢献できる取り組みを意識して落とし込んでいこうと進めています。イベントなどの運営ではステージなどの造作物を作りますが、終了後に完全廃棄せず、どうリユースするかを毎回真剣に考えてお客様と話しておくとか、展示会では出展者さんにいただいた袋にパンフレットなどの紙資料を入れて持って帰るというのが、まさに展示会の風物詩化していますが、今取り組んでいるのは、出展各社・各団体の展示ブースに設置したQRコードをスマホで読み取ることでパンフレットをデータとして持ち帰ることができ、さらにパンフレットを受け取った来場者の情報が出展者サイドに渡ることで、双方向のコミュニケーションが可能となるツールの導入です。DXの先にSX(サステナビリティトランスフォーメーション)で会社を変態させていくっていうところを見据えています。先生のご講演とかテレビやネットでのコメントでも、やはり企業がSDGsに関して難しく考えるというよりは、しっかり事業にしていくというところをおっしゃっているように思うのですが、そのあたりは何か示唆いただけますか。

3 企業が取り組んでいくべきサステナビリティ推進

岸氏:菅政権で2050年カーボンニュートラルと言ったからというわけではなくて、やっぱり今回のコロナで色々経験をすると、自分の健康の心配をすれば衛生も気になりますね。その延長で、今度は環境だって気になるわけです。これからはそのように社会的な価値観がすごく高まる時代になっていきますし、 更にその価値観はどんどん多様化すると思っています。 コロナで間違いなくそういう方向に進むと社会とか経済がある意味「進化」してしまうので、その場合企業は当然やることがたくさんあります。つまり価値観が多様化する中ではSDGs、特に環境問題は対応して当たり前になるんです。ただ難しいのは今までの尺度では測れないということです。つまり、企業間では言うまでもなく競争メカニズムが存在していましたが、環境の問題とか社会の問題というのは、市場原理の世界で考えるとこれは外生変数であって、この競争メカニズムは基本的には企業には関係のないことなんです。

古野:当社では今、SDGsは推進委員会というかたちで、まず世界で何が社会的課題になっていて、われわれは何を意識して取り組まないといけないのかというところを一生懸命議論しています。当社の事業上は、お客様からご発注いただいたその事業の目標達成が第一ではありますが、お客様自体が今の時代はSDGsに対する関心と組織的目標感をお持ちだと思いますので、僭越ながら事業を通じてそこにご案内できるような、そういう強みを持ちたいと思っています。 そのためにこの4月にはサステナビリティ推進局を発足予定で、当社の事業が、すべてSDGsの目標達成に沿った形で実施できるように、各事業を改めてしっかり形作っていくようにしたいと思っています。

一つの例が、「CO₂ゼロMICE™」という取り組みをしています。例えばホテルさんなどの会場でコンベンションやイベント、また展示会等を実施すると、当然二酸化炭素を出すわけですけども、私どもがグリーンエネルギーの環境価値を仕入れて、それとカーボンオフセットしまして、その「オフセットしましたよ」という証書を当社が出すわけです。お客様事業の価値向上、そしてホテルさんも「CO₂ゼロMICE™」ができるというのをセールスポイントと考えていただいて、契約はどんどん増えています。

主催展示会風景/グリーン電力証書(イメージ)

岸氏:その置き換えっていうのは、逆に言えば新しい付加価値をつくっていることですから、これからの時代にはそういうのが当たり前になってくるだろうなと思います。ご承知のように、もうヨーロッパはどんどん先を行っています。さらにはESG投資の観点から金融市場はだいぶ先に行っています。環境に関して言えば、日本政府は2030年のエネルギー源の割合とか産業別の省エネの目標などは定めていますが、今後産業別の排出量削減とか企業単位でのカーボンニュートラルというのが求められることになるはずです。そうなった場合は企業の側からすれば大変なわけです。恐らくやれることは2つしかなくて、1つは排出権をどこかから買ってくる。または植林をする、つまりCO₂の吸着をやる、ということです。 日本は対応が遅くて、このカーボンプライシングをどうするかもまだ決まっていない。カーボンクレジットの市場だってもうヨーロッパはとっくに始まっている。あと金融市場の動向からして、企業単位でのカーボンニュートラルっていうのは、結構当たり前になってくると思います。それはどこかが助言なり、アドバイスをしてあげないと企業単位では絶対無理なんですね。 多分(株)JTBさんも旅行業でこのことにもっと向き合わざるを得なくなると思いますよ。

古野:建設会社さんはその建物自体で二酸化炭素を出さないという技術的な取り組みを行い発信されていたり、あるいは海外で衛生的なトイレをつくられて貢献をされるメーカーさんもニュースになっていたりします。まさに自社の本業のところで、つまり自分たちのやっているビジネスがきちんとSDGsのゴールに向かっているというところを発信されていますね。 当社のような、自分たちが製品をつくっている会社ではないところが、事業でどう貢献するのかというところは悩ましかったのですが、先ほどのカーボンオフセットの取り組みは1つの手法として、今の先生のお話を聞いてこれからもっと自信を持って語っていこうと思います。日常生活の中で、一人ひとりが取り組めることに対する意識向上も、社員の間で会話にでて高まっていくことも期待しているところです。当社の各部署と各個人の評価項目の中に、サステナビリティの取り組みをしているかどうかを設定しています。 それは目に付く環境への取り組みもさることながら、事業としてちゃんとSDGsに向かっているかというところをチェックするようにしています。

岸氏:そもそもこういうSDGsの、特に環境に関する価値観の変化は、海外の若い世代にとってはすでに結構当たり前なんです。日本も多分デフォルトで当たり前というのは若い世代から始まります。そして環境は富裕層ほど意識すると思うんです。つまり若い世代、Z世代では当たり前になってきて、そして富裕層で当たり前になって、それがだんだんそれ以外の人達に広がってくるっていう風になるのかなと思います。JCDさんが、今その取り組みをまじめに考えてやっているというのは、とても大事なことだと思います。

4 企業がSDGsに取り組む上での注意点と、目指すべきサーキュラーエコノミー

古野:企業にとっての注意点などありますか?

岸氏:注意しないといけないのは、SDGsの考え方や取り組みが、打算的といいますか、企業や団体にとっての新しい利権づくりにならないことを願っています。少なくとも峻別しておかないといけないのは、SDGsは「努力目標」なんですが、環境問題の解決は人類の避けて通れない「義務」なんです。 この2つは大きく違うと思うんですね。 SDGs の本質として企業が短期的な利益追求に使うということでは続きません。「経済」と「社会」と「環境」の調和ある発展を長期的に実現しようという、ある意味で当たり前のこと言っているんです。 だからSDGsはその内容はとても範囲が広いわけです。社員のSDGs教育をしっかりやるとか、社員が働きやすい環境を提供するということなども十分SDGsへの貢献となりますからね。SDGsはやって当たり前のことをどう既存のビジネスに落とし込んで貢献するか、または別の新しいビジネスにするかという観点で考える必要があります。環境はいかにもSDGsに包含されているけれども、少し分けて考えたほうがいいのかなとも思っています。

古野:世界的にはSDGsがMDGsと呼ばれてターゲットも今より少なかった時代から、ツーリズム産業は「ツアー(移動)」というテーマで、例えば難民問題など様々な世界的なイシューに取り組んできました。日本では、JTBグループでも地域の活性化に貢献すべく、地域の「宝」を地元の方と一緒に探して、磨いて、商品にして、デジタルで発信して、データ分析・マーケティングをする、いわゆる「地域DX」、「地域CRM」に地域交流事業として取り組んでいます。あくまでも主語は地域住民で、今、地域で定住人口が減る中、交流人口でその地域のインフラを守るという考え方で「人流の創出」に取り組んでいます。当社JTBコミュニケーションデザインでは、そのマーケティングやプロモーション、エリアマネジメントを事業にしていますが、今後もその役割、責任をしっかり意識して、日本が遅れていると今日ご教示いただいたところに、微力ながら貢献できる社会的有用性の高い企業を目指して取り組んでいきたいと思います。

株式会社JTBコミュニケーションデザイン 代表取締役 社長執行役員 古野 浩樹
株式会社JTBコミュニケーションデザイン 代表取締役 社長執行役員 古野 浩樹

岸氏:そうですね。意識すべきキーワードは「サーキュラーエコノミー(循環経済)」です。実際にオランダのアムステルダムなどは、2050年にサーキュラーシティを実現するっていうのを目標にしていて、今後もどんどん進化するはずです。実はこのアプローチが主流になったのは1980年代の末から90年代初めぐらいで、成功した都市はヨーロッパでは90年代の初めからサステナブルシティと呼ばれています。成功例はスペインのビルバオ、フランスのストラスブールです。ヨーロッパのお話をしていますが、実はサステナブルであるとか環境と共生するっていうのは日本も得意な領域のはずなんですよ。私は福井県鯖江市で伝統文化の「漆」の世界にずっと関わっていますが、漆はもう1,000年以上前からこのサーキュラーエコノミーを実現しているんです。 つまり漆器って長く使うと当然塗りがはげますし、落とすと欠けるわけですが、普通の器だとこういう場合は捨てますけれども、漆器の場合はそれをつくった職人のところに持っていくとお直しをしてくれる。新品みたいにして返ってくるんですよ。確実にこれはサーキュラーエコノミーを実現しているんですね。 今後も是非ともこういう思想を日本に定着させたいと考えています。

古野:大変勉強になります。岸先生、本日はお忙しいところありがとうございました。


◆JCDの取り組むサステナビリティ
https://www.jtbcom.co.jp/company/sustainability/



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