- 人と組織の活性化
- Report
2026.05.22
グローバルMICEの第一歩を支える、エキスパートたちの挑戦と現場力
世界中で人と人とが「集い」、新たなビジネスやネットワークが生まれる 「MICE」 が持つ不可欠な価値が、いま改めて再評価されています。日本の技術や文化、観光政策を世界へ発信し、市場拡大の足掛かりとするグローバルMICEのニーズも一段と高まっています。一方、民間・公的機関を問わず「海外イベントに興味はあるものの、現地の商習慣や運営の壁が不安……」という切実な声も少なくありません。 現場の最前線で日々こうした変化や熱量を体感しているJCDのメンバーたちは、どんな壁にぶつかり、どう乗り越えてきたのでしょうか。今回はグローバルMICEの第一線で活躍するJCDのプロフェッショナルが、現場のリアルや最新トレンド、JCDならではの提供価値について語り合います。

- JCDに息づくグローバルMICEの「DNA」
- 未踏の地でも「NO」と言わない対応力 -JCDの強み①
- 困難にも必ず解を見出す粘り強さ -JCDの強み②
- 事前相談から運営まで。他社とは異なるJCDならではの「一気通貫体制」 -JCDの強み③
- 注目はグローバルサウス。お客様の「世界進出」を一番近くで支える伴走者でありたい
1 JCDに息づくグローバルMICEの「DNA」
―JCDは前身会社の時代から長らくグローバルMICEに携わってきました。その歴史も踏まえ、お二人の業務について紹介してください。
中畝
私はこれまで、官公庁や政府系機関をメインクライアントとして様々なイベントに携わってきました。JCDには、国際会議運営や海外イベント運営の草分け的存在であった前身の3社(旧ICSコンベンションデザイン、旧JTBコミュニケーションズ、旧JTBモチベーションズ)の、経験豊富ないわゆる「レジェンド」と呼ばれるような経験豊富なプロフェッショナルたちが数多く在籍しています。彼らが培ってきたグローバルMICEの経験値が、私たちの原点です。
白根
私は2021年入社ですが、先輩方が築き上げてきたノウハウや「DNA」が、今も連綿と受け継がれていることを肌で感じています。特に国家プロジェクトのような、多方面の公的機関と連携し、極めて高い精度と信頼が求められる案件を完遂してきた実績と知見に裏付けされたノウハウは、業界内でも群を抜いていると思います。
中畝
一言でグローバルMICEといっても、その領域は多岐にわたります。私たちのクライアントは公的機関、業界団体、企業など幅広くイベントニーズも多様で、たとえば、G7(先進7カ国会議)や大臣会合などの閣僚級の国際会議、さらには海外展示会でのジャパンパビリオン運営や、専門性の高い分野のシンポジウムまで、大小や業種・テーマを問わず、あらゆるジャンルにチャレンジしています。この柔軟性と、領域を限定せずどんな依頼にも「まずはやってみよう」と踏み出す姿勢は、JCDの伝統でもあります。
白根
海外からの参加者が集う大型イベントを日本国内で運営するケースはもちろん、逆に自ら海外へ出向き、まだ経験のない土地で一からイベントを立ち上げることも少なくありません。どちらも単なるイベントの運営にとどまらず、日本の高い技術や文化、いま注力する産業の魅力を、"現地にダイレクトに届ける"という部分で、国のビジネス振興や外交戦略に深く関わる重要な仕事です。それぞれのクライアントの想いをしっかり受け止めて形にし、世界へ発信していく。その責任とやりがいを日々強く感じています。
―大きな責務を担うお仕事ですね。得意な領域や専門とする分野はありますか?
中畝
特にこれだけが得意といった特定分野に限定することはありません。むしろ、さまざまなタイプの案件を積極的に経験し、どんなご要望や課題にもオールマイティーに対応できる体制を目指しています。この仕事は、とにかく"現場でどれだけ多くの経験を積んだか"が問われる世界。専門性をさらに深めればご提案できる幅や質も高まるので、まずは一つひとつの現場から学び続け、着実に力をつけていきたいと思っています。
白根
「経験」が重要なことは、現場でもたびたび実感します。例えば、各国持ち回りの国際イベントなどでは「前回はどうしたか」が必ず議論になります。ご担当者は数年で異動されることも多いため、私たち事業者が過去の経緯を熟知しているケースが多く、「前回はこうでした」とお話しするシーンもたびたびです。継続して寄り添うことで、積み重ねた知見がクライアントの安心感や信頼につながっている――その重みも日々感じています。

2 未踏の地でも「NO」と言わない対応力 -JCDの強み①
―お二人が担当されたイベントで、特に印象に残っているエピソードを教えてください。
中畝
ニューデリーで開催された情報通信系の展示会が特に印象に残っています。アジア最大級、120カ国以上・約15万人が集まる大規模なイベントで、2025年に日本が初めて「ジャパンパビリオン」を出展。JCDは設営や運営、出展管理まで一括で担当しました。インド独特の商習慣や、メールではなくWhatsAppが主流といった現地ならではの文化、情報を集める難しさに最初は戸惑いましたが、現地の関係者との粘り強い調整と交渉で乗り越えました。日本の出展企業が現地で孤立しないよう、主催者との調整役として奔走した経験は忘れられません。
白根
私はアゼルバイジャンで開催された、ICT分野のセミナーが思い出深いです。日本主催のイベントを中央アジア・コーカサス地域で開催するという珍しいケースでした。まさにゼロからの手探り状態で、現地の情報も少ない中、日本大使館の情報をもとに、ホテルや制作会社探しも一つひとつ自力で行うなど、手探りの中で地道に準備していったことが記憶に残っています。

中畝
この案件は、現地の協力会社との連携が運営成功のカギを握りました。
白根
そうなんです。現地の協力会社から「日本式の進行は通用しない。このスケジュール感では設営が間に合わない」とアドバイスを受け、設営工程を前倒ししたことが功を奏し、トラブルを未然に防ぐことができました。閣僚級が出席するセミナーや会談、署名セレモニーの運営という緊張感の高い現場でしたので、アドバイスは本当に助かりました。泥臭い地道な情報収集やネットワーク構築、事前のコミュニケーションと柔軟な判断が、未知の領域での成功につながるのだと実感した経験です。
中畝
初めての地域や未知の領域ほど、現地の「肌感」を知るパートナーと連携ができるかどうかが成否の分かれ目です。私たちは欧米オセアニアといったグローバルMICEの主要エリアはもちろん、中東や中央アジア、アフリカなど、他社があまり経験しないレアな地域のイベントにも積極的に挑戦しています。未踏の地でも「NO」とは言いません。それは、私たちが培ってきたネットワークと経験値が、どんな場所でも必ず力になるという自信があるからです。
3 困難にも必ず解を見出す粘り強さ -JCDの強み②
―レアな地域への対応力に加え、「ここだけは他社に負けない」というJCDならではの強みを挙げるとしたら、どんなことですか?
中畝
現場の運営で何より大切にしているのは、「NO」と言わずに、どんな状況でも実現策を探し抜く姿勢です。
グローバルMICEでは、予想外の依頼や急なトラブルが日常茶飯事ですが、どうすれば乗り越えられるか、必ず解を見つけるという意識を全員が持っています。
白根
粘り強さは、JCDの文化として根付いていますよね。特に海外の現場では、日本では考えられないような急な仕様変更やスケジュール変更など予期せぬ出来事が多いですが、その度にフレキシブルに対応できる力が強みだと感じます。
中畝
実際に、国際会議前夜に主要登壇者の急な交代連絡を受けたときも、協力会社含め全員で夜通しプログラムを組み直し、何とか無事に本番を迎えたことがあります。 困難にもあきらめず、チームで知恵を出し合う雰囲気が根付いています。
白根
とにかくチーム戦ですよね。私たちは、単なる運営事業者ではなく、プロジェクトチームの一員、つまり「パートナー」でありたいと考えています。何かトラブルが生じても当事者意識をもって知恵を絞るのは、当たり前の姿勢です。加えて、世界中に拠点があり、現地からの生きた情報提供や渡航手配などを支えるJTBグループのネットワークがバックボーンにあることも、お客様の安心感につながっています。
中畝
私も、言語や文化の壁を越えて、現地スタッフやお客様と「ワンチーム」になることを常に意識しています。お客様からは、進行の丁寧さと現場での実践対応を高く評価していただいています。例えば、海外の展示会などでは、出展者と来場者をつなぐ役割を自覚し、スタッフみんなでブースの前で来場者の足を止める声かけやリーフレット配布などを行います。共に難題や困難を乗り越えて築いた信頼関係が、「次もJCDさんにお願いしたい」というリピートやご紹介につながっていると思います。苦労はあっても、お客様に喜んでいただけて、営業的にも好循環が生まれることが何よりのやりがいです。
白根
一つひとつの案件で信頼を積み重ねていくと、より難度の高いプロジェクトや新しい地域でのチャレンジにつながることも多くなります。「JCDさんなら何とかしてくれそう」と声をかけてくださる事も多いです。
こうした信頼やご縁が、JCDにしかできない挑戦の幅を広げてくれていると実感していますし、今後もお客様とのつながりを一番に大切にしていきたいです。
4 事前相談から運営まで。他社とは異なるJCDならではの「一気通貫体制」 -JCDの強み③
―「ワンチーム」で現場運営に関わるという話が出ましたが、一般的には「営業」と「制作・運営」で分業するケースが多いのではないでしょうか。
白根
確かに多くの会社では、案件ごとに営業、企画、現場と細かく役割分担されているのが普通かもしれません。
でもJCDでは、お客様との最初の相談の段階から、企画・準備・現地運営、終了後のフォローまで、基本的に同じ担当者が一貫して伴走します。
担当者が"入り口から出口まで"携わることで、プロジェクトの目的や方向性が途中でぶれる事がありません。
中畝
最初から最後まで関わり続けるので、お客様の細かな想いや背景を「共通言語」として持つことができます。私も現場ではスタッフの一員として走り回っていますので、名刺交換をした際に「えっ、営業担当の方だったんですか!」と驚かれることも珍しくありません(笑)。
白根
私たち自身が常に現場の最前線にいて、現地の制作会社に丸投げすることはしません。もちろん案件の性質によっては協力会社を介することもありますが、できる限りまずは私たちが直接現地の協力会社とコンタクトを取り、体制を構築します。「自らの手でチームを作り、運営する」という強い責任感が、現場のクオリティやお客様との信頼につながる最大のポイントですね。
中畝
効率だけを重視して分業するよりも、一気通貫で責任をもって取り組むことで、難しい問題や想定外の事態にも柔軟に対応できる体制が生まれています。
「NO」ではなく、「どうすればできるか」と考え抜けるのも、プロジェクト全体を見渡せるからこそだと思います。最初から最後まで同じ担当者が伴走し、一緒に悩んで、一緒に乗り越えた"共創"の実感があるからこそ、プロジェクト完了時の達成感も特別なものになります。
5 注目はグローバルサウス。お客様の「世界進出」を一番近くで支える伴走者でありたい
―今後の展望についてお聞かせください。
中畝
現在、グローバルMICEの現場にはコロナ禍以前以上の活気が戻ってきています。 欧米はもちろん、最近は東南アジアなど、産業発展が著しい国々からのビジネスイベントのニーズが非常に高まっているのを肌で感じます。こうしたエリアでは、これまで以上に日本企業が世界へ飛び出す動きも加速している印象です。
白根
そして、私たちが次なるフロンティアとして特に注目しているのが「グローバルサウス」と呼ばれる地域です。JETROによる最新の調査報告(JETRO「2025年度海外進出日系企業実態調査」※)を見ても、中東、アフリカ、南西アジアといった国々において、現地市場の需要増を背景に日系企業の事業拡大意欲が非常に高まっていることがわかります。
中畝
今後、グローバルサウスへの進出を志す日本企業の動きは、ますます勢いを増していくはずです。 まったく未知の環境に足を踏み入れることは、大きな決断と覚悟が必要です。
だからこそJCDは、その"最初の一歩"に誰よりも近い伴走者として、現地の調査や基盤づくり、そして意思決定の迷いにまで寄り添い、全力でサポートしたいと考えています。
まずは「こんなことができないか」という、漠然としたご相談からでもかまいません。
まずはお気軽に声をかけていただき、私たちのネットワークや現場力、そして「NOと言わない」情熱に頼って頂きたいと思います。
白根
JCDは単なるイベント運営会社ではありません。 お客様の夢や不安、迷いひとつひとつに真剣に向き合い、ときに率直に意見を交わしながら、オーダーメイドの最適解を一緒に探していく「チームパートナー」でありたいと願っています。
たとえJCDにとっても初めての土地であっても、「経験がないから」とあきらめることは決してありません。 むしろ、その場その場で最善を尽くし、最後まで責任を持って「絶対に見捨てない」それが私たちJCDの信念です。
海外展開に伴う漠然とした不安も、まずはご相談ください
JCDは、海外展示会でのジャパンパビリオン出展支援はもちろん、現地でのシンポジウムやプロモーションイベントの企画・運営、さらには主催者へのファーストコンタクト(ノッキング)や参画交渉、窓口対応の代行に至るまで、あらゆる角度からお客様の海外展開をサポートしています。国や地域を問わず、「まずはご相談いただきたい」というのが、私たちJCDの揺るぎないスタンスです。
海外展開に伴う漠然とした不安や課題にも、豊富な経験と実績に裏打ちされた現場力で、企画・制作から当日の運営、そして終了後のアフターフォローまで、一貫して寄り添い、責任を持って伴走します。"どんな国でも、どんなご要望にも本気で応える"その想いで、お客様とともに世界に挑み、確かな安心と新たな価値をお届けしてきました。
未知の市場や新興地域へのチャレンジも、JCDならではのネットワークとノウハウで力強くバックアップいたします。新しいビジネスの扉を開くパートナーとして、ぜひお気軽にご相談ください。お客様の第一歩に、JCDが全力で寄り添います。









